JAL DHC-8-400 (2002〜)


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機種概要

DHC-8-400は、カナダのボンバルディア社が開発した双発ターボプロップ旅客機である。
1995年にDHC-8シリーズの最大モデルとして計画がスタートし、グラスコクピットや新型エンジンを中心とする大幅な新世代化が盛り込まれた。
胴体はこれまで最大だったDHC-8-300から6.8m延長され、全エコノミークラスで70〜80席が収容できる。
また、出力を倍増したPW150Aエンジンと新型の6枚プロペラにより、巡航速度はプロペラ旅客機の中では最速級の670km/hに達する。
キャビンにはアクティブ型騒音低減装置が搭載され、Quietの頭文字を取った「Q400」と呼ばれている。

JALグループでは、旧JASの子会社であった日本エアコミューター(JAC)が2002年から本機種を導入した。
これまで西日本を中心とするローカル線で運航されてきたYS-11がTCASの装備義務化により使用できなくなるため、その後継機として選ばれている。
JAL・JASの統合前に導入された2機は新機種をアピールする特別塗装、統合後になった3号機以降はJALグループの日の丸塗装で就航した。
また、ジェット機並みの高速性能を活かして、特にJAL・JAS統合後はB737やMD機で運航されていた路線の小型多頻度化を進め東・北日本にも活躍の場を広げている。
以前は機体システムの不具合が頻発していたが、現在では他機種と同レベルにまで収束しておりJALグループの貴重なプロペラ主力機としてローカル・離島路線を支えている。
さらに那覇を本拠とする琉球エアーコミューター(RAC)が貨客混載型のローンチカスタマーとなって5機導入した一方で、JAC機はERJ170/190やATR42にリプレースされる形で退役が始まった。


日本エアコミューター DHC-8-400
BOMBARDIER DHC-8-Q402 (JA 842C)

フリートリスト
登録記号 運航会社 型式 製造番号 登録年月 抹消年月 座席仕様 備考
JA 841C JAC DHC-8-Q402 4072 2002.10 2018.07 売却 現ユニカルアビエーション N690UA
JA 842C JAC DHC-8-Q402 4073 2002.12 2016.05 売却 ユニカルアビエーション N577UA 解体
JA 843C JAC DHC-8-Q402 4076 2003.10 2018.02 売却 現ユニカルアビエーション N688UA
JA 844C JAC DHC-8-Q402 4092 2004.06 2019.03 売却 現ユニカルアビエーション N698UA
JA 845C JAC DHC-8-Q402 4101 2005.03 2016.02 売却 ユニカルアビエーション N511UA 解体
JA 846C JAC DHC-8-Q402 4107 2005.07 2018.09 売却 現ユニカルアビエーション N691UA
JA 847C JAC DHC-8-Q402 4111 2005.12 2016.08 売却 現ユニカルアビエーション N515UA
JA 848C JAC DHC-8-Q402 4121 2006.04 2018.01 売却 現ユニカルアビエーション N683UA
JA 849C JAC DHC-8-Q402 4133 2006.10 2018.05 売却 現ユニカルアビエーション N689UA
JA 850C JAC DHC-8-Q402 4158 2007.05 2019.03 売却 現ユニカルアビエーション N696UA
JA 851C JAC DHC-8-Q402 4177 2007.11 2019.05 売却 現ユニカルアビエーション N699UA
JA 81RC RAC DHC-8-Q402EC 4505 2016.01 Y50 + Cargo (Q31) 新塗装・貨客混載型
JA 82RC RAC DHC-8-Q402EC 4519 2016.03 Y50 + Cargo (Q31) 新塗装・貨客混載型
JA 83RC RAC DHC-8-Q402EC 4545 2017.01 Y50 + Cargo (Q31) 新塗装・貨客混載型
JA 84RC RAC DHC-8-Q402EC 4550 2017.03 Y50 + Cargo (Q31) 新塗装・貨客混載型
JA 85RC RAC DHC-8-Q402EC 4570 2017.12 Y50 + Cargo (Q31) 新塗装・貨客混載型

スペック
DHC-8-400 (国内線)
Q01 (JAC) Q31 (RAC)
全長 32.8 m
全幅 28.4 m
全高 8.3 m
巡航速度 667 km/h
航続距離 2,146 km
最大離陸重量 28.0 t
エンジン PWC PW150A 4,580 SHP ×2
座席数 Y74 Y50 + Cargo

塗装バリエーション
日本エアコミューター DHC-8-400
BOMBARDIER DHC-8-Q402 (JA 841C) 旧塗装

参考文献

「JAL JET STORY」 イカロス出版, 2009年
「日本のエアライン2009-2010」 イカロス出版, 2009年


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