B767-200は、ボーイングが旧世代のB707/B727の後継として開発した中型双発機で、弟分のナローボディ機B757と並行して開発が進められた。
B757とともにボーイングの旅客機としては初めてグラスコクピットが搭載され、従来は小型機のみだった機長・副操縦士の2人乗務が可能になった。
B767の胴体は「セミワイドボディ」と呼ばれA300よりひとまわり細く、床下貨物室のキャパシティが小さくコンテナは1列しか積めない。
しかしながら座席は横7列が標準で、そのうち中央を除いた6列が窓側もしくは通路側となるため乗客からの評判は高い。
JALでは、国内線や短距離国際線の主力機だったDC-8-61に代わる新世代機として、1985年から本機種を導入した。
航続距離は5000kmを超えていたが、当時はエンジンが双発であったため洋上を飛行できず、国内線と短・中距離国際線を中心に飛び回っていた。
むしろ、小型機に匹敵する離着陸性能が国内線で大いに威力を発揮し、その後B767ファミリーで50機もの大フリートに成長する原動力となった。
200型の導入は最初の3機に留まり、4号機以降はすべて胴体を延長したB767-300に切り替えている。
鶴丸時代ではフリートがわずか3機ということもあり、臨時応援機材として国際線と国内線を転々とする期間が長くやや中途半端な位置づけであった。
しかしながら、JASとの統合後は300型とMD-81/90の間を埋める貴重な200席クラス機としてのポジションを確立した。
ANAからは同型機が全機退役した後も3機すべてが現役での活躍を続けていたが、2010年3月で路線運航を離れ売却された。
BOEING B767-246 (JA 8231) 旧塗装
登録記号 |
型式 |
製造番号 |
登録年月 |
抹消年月 |
備考 |
JA 8231 |
B767-246 |
23212/117 |
1985.07 |
2011.03 |
売却 ダイナミック航空 N769DA 整備保存 |
JA 8232 |
B767-246 |
23213/118 |
1985.08 |
2010.12 |
売却 現ダイナミック航空 N767DA |
JA 8233 |
B767-246 |
23214/122 |
1985.11 |
2011.02 |
売却 ダイナミック航空 N768DA 整備保存 |
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B767-200 (国際線) |
A14 |
全長 |
48.5 m |
全幅 |
47.6 m |
全高 |
15.8 m |
巡航速度 |
862 km/h |
航続距離 |
5,650 km |
最大離陸重量 |
136.1 t |
エンジン |
PW JT9D-7R4D 21,800 kg ×2 |
座席数 |
207
(C16 Y191) |
BOEING B767-200 (JA 8233) 旧々塗装
Part 1 (JA 8231, 8232)
「JAL JET STORY」 イカロス出版, 2009年
「日本のエアライン2008-2009」 イカロス出版, 2008年
「新・旅客機型式シリーズ5 日本のBoeing 767」 イカロス出版 2008年
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