JAL B747-400 (1990〜2011) / 400D (1991〜2011) / 400F (2004〜2011)

B747-400はアメリカを代表する航空機メーカー、ボーイングが開発した大型旅客機である。
「ジャンボ」の愛称で知られるボーイングB747の新世代モデルとして1985年に開発がスタートした。
B747-300をベースにコクピットをハイテク化して２人乗務とし、翼端にはウィングレットを装着して航続距離を13000kmクラスまで大幅に伸ばした。
300型以前の在来型ジャンボと比べると外観ではウィングレット以外に大きな違いが見受けられないが、コクピット・キャビンをはじめとして内部は「ほぼ別物」に生まれ変わっている。
また在来型と同様に、日本国内線向けの短距離特別版といえるSRタイプも、「400D」の名称で開発された。
機体構造を強化するとともに、「トレードマーク」ともいえるウィングレットをはじめとして長距離飛行のための装備を外して重量を軽くしている。
貨客混載型の400M型や貨物専用型の400F型も製造され、特に400F型はアッパーデッキが貨物搭載の妨げになるため200Fと同様のオリジナルボディが採用されている。

JALでは、それまでに運航してきたB747クラシックの増強・後継として1990年から「スカイクルーザー」の愛称で導入を始めた。
現在は国際線用の400型が29機と国内線用の400D型が８機の計37機が運航されている。
当時世界最大の旅客機でありながら成田−ニューヨークのような長距離路線から、羽田−伊丹のような短距離路線まで幅広くこなすオールラウンドプレーヤーだった。
当然のように最新鋭の機内設備が惜しみなく投入され、日の丸フラッグシップとしての威厳を見せた。
国内線では２クラス546席仕様でJAL機最大の座席数を誇り、羽田や伊丹発着の幹線を中心に運用されていたが、現在では伊丹での多発機締め出しにより運用路線が限られ使い勝手は下がっている。
またJALカーゴの新世代機材として2004年から400F型を２機、旅客型からの改修機400BCF型を６機導入した。
現在は国際線機材から大型双発機B777-300ERへの代替が始まり、さらにJALの倒産・経営再建による機材整理で2010年度をもって旅客・貨物ともに退役した。
鶴丸をまとったA380やB747-8が近い将来に見られることを心待ちにして、「ありがとうジャンボ」と言いたい。

Part 1 (JA 8072, 8073, 8074)
Part 2 (JA 8075, 8076, 8077, 8078)
Part 3 (JA 8079, 8080, 8082)
Part 4 (JA 8083, 8084, 8085, 8086)
Part 5 (JA 8087, 8088, 8089, 8090)
Part 6 (JA 8901, 8902, 8903, 8904)
Part 7 (JA 8905, 8906, 8907, 8908)
Part 8 (JA 8909, 8910, 8911, 8912)
Part 9 (JA 8913, 8914, 8915, 8916)
Part 10 (JA 8917, 8918, 8919)
Part 11 (JA 8920, 8921, 8922)

「JAL JET STORY」 イカロス出版, 2009年
「日本のエアライン2008-2009」 イカロス出版, 2008年
「新・旅客機型式シリーズ２ 日本のBoeing 747-400」 イカロス出版 2008年

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