JAL BN-2B (1986〜2009)


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機種概要

BN-2Bは、イギリスのブリテンノーマン社が開発したレシプロ双発の多目的機である。
コミューターエアラインの最小機材として離島路線を中心に運航されるほか、貨物用や軍用にも多数が活躍する。
基本的に機長1名で運航され、満席時には副操縦士席も客席として使用することで定員は9名となる。
ドルニエDo228やDHC-6ツインオターといった19席機材とは異なり、機内には通路がなく列ごとにドアが用意されるのが特徴だ。
直線翼にレシプロエンジンを装備し、着陸装置も固定式とするなど簡素かつ頑強な構造になっている。
離着陸性能にも非常に優れ、海外では600mクラスの短い滑走路でも日常的に運用されている。

1985年に那覇空港をベースに慶良間・粟国線を運航するために設立された琉球エアーコミューター(RAC)は、就航にあたり本機種を導入した。
1991年には南西航空(現日本トランスオーシャン航空)の傘下に入ってJALグループのエアラインとなった。
本機種はJALグループで最小の機材として、設立当初の慶良間・粟国線に加えて石垣・宮古と多良間・波照間を結ぶ路線にも就航した。
9人乗りで運航コストも非常に安く、ターボプロップ機では採算の取れない路線でも島民の足を守る頼もしい存在として4機が活躍した。
しかし2003年に新多良間空港がオープンしてDHC-8が就航できるようになり、慶良間・波照間への定期便が廃止されるなど本機種の活躍の場は縮小傾向にあった。
2009年には最後の路線であった那覇−粟国線がRACとしては廃止され、2機が第一航空(DAK)に移籍する形でJALグループでの運航を終えた。


琉球エアーコミューター BN-2B
BRITTEN NORMAN BN-2B-26 (JA 5281)

フリートリスト
登録記号 型式 製造番号 登録年月 抹消年月 備考
JA 5281 BN-2B-26 2154 1986.07 2007.12 国内移籍 エアードルフィン JA5281
現 オーストラリアエアフェリー VH-YIE
JA 5282 BN-2B-26 2129 1986.07 2004.05 売却 現バリアアビエーション VH-BSO
JA 5324 BN-2B-20 2297 2000.11 2009.08 国内移籍 現 第一航空 JA5324
JA 5325 BN-2B-20 2298 2001.10 2009.04 国内移籍 現 第一航空 JA5324

スペック
BN-2B (国内線)
全長 10.9 m
全幅 14.9 m
全高 4.2 m
巡航速度 232 km/h
航続距離 500 km
最大離陸重量 2.97 t
エンジン ライカミング IO-540K1B5 300SHP×2
座席数 Y9

参考文献

「日本のエアライン2009-2010」 イカロス出版, 2009年


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