JAL B737-800 (2006〜)

B737-800は、ボーイング史上空前のベストセラーとなっている小型双発機B737シリーズの中心となる機種である。
現在生産されている600〜900型は「次世代(Next Generation)737」と呼ばれ、これまでのB737シリーズをベースにコクピットやキャビン、主翼、エンジンなど大幅に新設計したシリーズとなっている。
800型はその中で大きい方から2番目にあたるモデルで、キャパシティはB737-400の後継にあたる170席クラス。
これまでに販売された次世代737の半分以上を本機種が占めることからも、いかに世界中のエアラインで人気機種となっているかが分かる。
翼端のブレンディッドウィングレットはオプションであるが、現在では大半のエアラインが納入時もしくは後付けで採用しており「次世代737のトレードマーク」となりつつある。

本機種は、旧JASと統合したJALの次期戦略小型機として2006年から導入、就航した。
子会社のJTAやJEXで運航されていたB737-400に、統合でMD-81/87/90が加わったため守備範囲が重複する小型機の機材整理は急務となっていた。
そこでMD機をリプレースしつつ400型と並行運用できる機材としてB737-800が選ばれた。
また本機種は国際線にも投入できる航続性能を持ち、MD機だけでなく導入20年を越えたB767-200の後継ポジションも担うこととなった。
ビジネスクラスを装備した本格的な国際線機材も登場して、DC-8以来20年ぶりにナローボディ機材による国際線運航が復活した。
B737-400やMD-81同様にJEXへの移管が進められたが、2014年10月にJEXが本体に吸収される形で再びJALタイトルで運航されている。
グループではJTAでもB737-400の後継として発注され、総勢62機のフリートが北は旭川・女満別から南は石垣・与那国、そして中距離国際線まで縦横無尽に駆け巡る。
2019年にはB737-400が引退して小型機の機材統一が完了した一方、本機種の生産も終了し次の機材計画が注目される。

「JAL JET STORY」 イカロス出版, 2009年
「日本のエアライン2008-2009」 イカロス出版, 2008年
「新・旅客機型式シリーズ3 日本のBoeing 737」 イカロス出版 2008年

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