JAL DC-3 (1955〜1965)


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機種概要

DC-3は、アメリカのダグラス社(現ボーイング)が開発した双発レシプロ旅客機である。
本機種は1935年に初飛行し、民間・軍用含めた輸送機として世界で最も多い1万機以上も生産された機種でもある。
ダグラス社はDC-1やその改良型であるDC-2を大幅に進化させて本機種を作り上げ、信頼性や経済性などの面で大戦前にすでに400機を超える受注を勝ち取った。
第2次世界大戦中にはアメリカ軍の軍用輸送機C-47スカイトレインとして大量に採用され、史上空前のベストセラー機に押し上げていった。
終戦後アメリカ軍で余剰となったC-47たちは「旅客機DC-3」として民間に払い下げられ、世界各国で航空会社が立ち上げられていく中で不可欠な役割を果たしていった。
本機種の初飛行から80年近く経った現在まで記録は保持され続けているが、ようやくボーイングB737が塗り替えようとしている。

日本でも1951年にGHQによる航空全面禁止が解かれて日本航空が誕生し、フィリピン航空からチャーターしたDC-3「金星号」が招待フライトに使用された。
しかしながら正式購入には至らず、ノースウエスト航空のマーチン202による委託運航を経て、自社運航はより大型のDC-4が選ばれた。
1955年に北日本航空(後の日本国内航空(JDA)、現JAL)が日本で初めてDC-3を自社導入した。
ハワイアン航空で運航されていた2機は塗装をそのままにロゴだけ変更して活躍していた。
1960年代に入ると、本機種はキャビン与圧がなく着陸装置が尾輪式であるなど時代遅れになり、JDAでは後継機としてコンベアCV240を導入した。
そして国産ターボプロップ機YS-11の納入が始まった1965年、本機種はフィリピンに売却されJDAでの運航を終了した。


日本国内航空 DC-3
BOEING (MCDONNELL DOUGLAS) DC-3A (JA 5015) 日本国内航空

フリートリスト
登録記号 運航会社 型式 製造番号 登録年月 抹消年月 備考
JA 5015 JDA DC-3A 2217 1955.05 1965.06 購入 ハワイアン航空 N25686 1940年製造
売却 サザンエアラインズ PI-C368 解体
JA 5058 JDA DC-3A 4806 1959.12 1965.06 購入 ハワイアン航空 N33606 1941年製造
売却 サザンエアラインズ PI-C718 解体
PI-C7 JAL DC-3C 18934 1951.08 1951.08 短期リース フィリピン航空 PI-C7

スペック
DC-3
全長 19.7 m
全幅 29.0 m
全高 5.2 m
巡航速度 346 km/h
航続距離 2,420 km
最大離陸重量 11.5 t
エンジン P&W R-1830-92 1200 SHP ×2
座席数 Y32

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