JAL Do-228 (1983〜1995)


本文へジャンプ
機種概要

Do-228は、ドイツのドルニエ社が開発した双発ターボプロップ旅客機である。
小型コミューター機として標準的な15〜19席クラスの機体として開発され、デハビランドカナダ(現ボンバルディア)DHC-6のライバルとなった。
与圧装備こそ持たないものの、主翼には空力性能を重視して三角形の翼端を持つ「TNT翼」が採用され、優れた飛行性能が売りだ。
胴体はDHC-6より細く、そのため座席は通路を挟んで1-1の配置となり最後部だけ3席並んでいる。
ほぼ全席が窓側かつ通路側であり、さらに高翼機のために機内からの見晴らしも良い。
DHC-6ほどではないが短距離離着陸(STOL)性能も高く、調布空港をはじめとする800m滑走路でも余裕を持った運用が可能だ。

本機種が日本にデビューしたのは1983年、設立されたばかりの日本エアコミューター(JAC)が2機を導入して奄美大島をベースに喜界島・沖永良部などの離島路線で運航した。
今でこそ74席のQ400を運航してJALグループのプロペラ路線を受け持つエアラインに成長したが、その始まりはわずか2機の19席コミューター機だった。
JACの基礎を築いた本機種だが、観光をはじめとして離島路線の需要が増えてくるとキャパシティが不足気味になった。
そこで離島空港の滑走路延長と相まってより大型のSAAB340Bに代替が決まり、1995年にJACでのミッションを終えた。
その後も3機のドルニエ228は日本での登録が残ったままストアされていたが、壱岐国際航空やエアァシェンペクスを経て2005年に入って売却された。


日本エアコミューター Do-228
FAIRCHILD DORNIER Do-228-212 (JA 8835) 日本エアコミューター

フリートリスト
登録記号 型式 製造番号 登録年月 抹消年月 備考
JA 8835 Do-228-201 8007 1983.09 2005.06 1995 引退
1999.12 国内移籍 壱岐国際航空 JA8835
JA 8836 Do-228-201 8019 1983.11 2005.06 1995 引退
国内移籍 エアァシェンペクス JA8836
JA 8866 Do-228-201 8124 1988.11 2005.05 1995 引退
国内移籍 エアァシェンペクス JA8866

スペック
Do-228
全長 16.6 m
全幅 17.0 m
全高 4.9 m
巡航速度 410 km/h
航続距離 1,150 km
最大離陸重量 5.7 t
エンジン Honeywell TPE331-5252D 776 SHP ×2
座席数 Y19

ご注意

写真・イラストについては著作権のみ保持しますが、利用についての制限は設けません。
正確な情報を掲載するよう心がけておりますが、誤りがあれば報告していただければ幸いです。


   Copyright (C) 2002-2012 T.Takahashi All Rights Reserved.