JAL MD-81 (1985〜2010) / DC-9-81 (1981〜1999)

MD-81は、マクドネルダグラス（現ボーイング）が開発した、短距離用の小型双発機である。
DC-9-50をベースに胴体の大幅なストレッチ、主翼の大型化、エンジンの増強などの大改良をして、新設計機として誕生した。
航続距離の異なる３機種が同時に開発され、短距離型をMD-81、短中距離型をMD-82、中距離型をMD-83である。
これら３機種の違いはエンジンと燃料タンクであるため、外観からは区別できず合わせて「MD-80」と呼ばれることが多い。
また、同じMD-81でも製造時期によってテイルコーンの形状が異なり、初期の機体は円錐形、後期の機体は扁平形である。
これは、マクドネルダグラスの性能向上プログラムの一環として設計変更がされたものである。

日本では、1981年に東亜国内航空（後の日本エアシステム）が「DC-9スーパー80」の名称で８機を導入した。
この８機は、それまで運航されていたDC-9-41と操縦資格を共通化するため、あえてMD-80シリーズの統合型コクピットではなく在来型コクピットを搭載していた。
フラッグシップA300と、主力だったDC-9-41の間を埋める形で就航路線を増やし、ローカル線の機材大型化に貢献した。
1985年からは本来の統合型コクピットを搭載した本機種が「MD-81」として、1994年までの長きにわたり18機が導入された。
それ以来、国際線就航にあたって「日本エアシステム」になり、2002年にはライバルであったJALと合併するなど取り巻く環境は大きく変わった。
1998年に初期のDC-9-81はすべて引退したが、18機のMD-81は兄弟機のMD-90やMD-87とともにすべて新生JALに引き継がれた。
塗装もレッド＆グリーンから、エアバスレインボーを経て日の丸へ…それでもローカル線の主力機として変わらぬ活躍を続けてきた。
７機はJALエクスプレスへと移籍して新規路線にも投入されたが、後継機としてボーイングB737-800の導入が進み2010年度で全機引退となった。

Part 1 (JA 8496, 8497, 8498, 8499)
Part 2 (JA 8260, 8261, 8262, 8294)
Part 3 (JA 8295, 8296, 8297, 8374)
Part 4 (JA 8552, 8553, 8554)
Part 5 (JA 8555, 8556, 8557)

「JAL JET STORY」 イカロス出版, 2009年
「日本のエアライン2008-2009」 イカロス出版, 2008年
「旅客機型式シリーズ７ DC-9 / MD-80 / MD-90 & Boeing 717」 イカロス出版 2002年

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