ANA B777-300 (1998〜) / 300ER (2004〜)

B777-300は、ボーイングが開発した「世界最大の双発機」である。
本機種が登場するまでは世界最大だったB777-200の胴体をなんと10m以上も延長することで、さらなるキャパシティ増加を図った。
胴体が長くなったことで非常ドアも片側5個に増設されているので、B777-200とは容易に見分けがつく。
また、300ER型は300型をベースに新型エンジンをはじめとする大改修を加え、最大の課題だった航続性能を飛躍的に改良したモデルだ。
これが功を奏し、近距離大量輸送が見込めるアジア地域以外の発注がなかった300型に対し、300ER型は世界中のエアラインから発注を集める人気機種となっている。

B777の開発でローンチカスタマーとなったANAは、B777-300についても積極的に発注し、現在までに300型7機と300ER型20機を導入している。
300型は1998年に初号機751Aがデビューし、国内幹線を中心に文字通りの主力機として運用されている。
現在のシートコンフィグレーションは、ファースト（プレミアムクラス）21席、エコノミー493席の合計514席。
B747-400Dの引退後はこの類い希な輸送力を活かして繁忙期の札幌・沖縄路線を中心に活躍している。
2004年からは長距離バージョンの300ER型が国際線に投入され、国際線でも大型双発機の時代が始まった。
機内はファースト、ビジネス、プレミアム、エコノミーの4クラスで、初号機となる731Aはスターアライアンスの特別塗装で就航した。
24機のフリートが揃う現在は不動の国際線フラッグシップとして世界各地に翼を広げている。

Part 1 (JA 751A, 752A, 753A, 754A)
Part 2 (JA 755A, 756A, 757A, 731A)
Part 3 (JA 732A, 733A, 734A, 735A)

「ANA SKY STORY」 イカロス出版, 2009年
「日本のエアライン2008-2009」 イカロス出版, 2008年
「新・旅客機型式シリーズ1 日本のBoeing 777」 イカロス出版 2008年

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