ANA B737-800 (2008〜)

B737-800は、ボーイング史上空前のベストセラーとなっている小型双発機B737シリーズの中心となる機種である。
現在生産されている600〜900型は「次世代(Next Generation)737」と呼ばれ，これまでのB737シリーズをベースにコクピットやキャビン，主翼，エンジンなど大幅に新設計したシリーズとなっている。
800型はその中で大きい方から2番目にあたるモデルで、キャパシティはB737-400の後継にあたる170席クラス。
これまでに販売された次世代737の半分以上を本機種が占めることからも、いかに世界中のエアラインで人気機種となっているかが分かる。
翼端のブレンディッドウィングレットはオプションであるが、現在では大半のエアラインが納入時もしくは後付けで採用しており「次世代737のトレードマーク」となりつつある。

2005年に導入されたB737-700に続いて、ANAとしては本機種が次世代シリーズの2機種目になる。
初号機は2008年5月に日本へ到着し、翌6月から路線投入が始まった。
ANAのフリートプランでは、小型機についてはA321, A320, B737-400, B737-500という4機種から、700型の単一機種に移行することで大幅なコスト削減を目標としていた。
しかしながら130席クラスの700型ではキャパシティが小さく、A321やA320からのリプレースには大きな無理があった。
そこで選ばれたのが本機種であり、単なる「大型の兄弟機」としてにとどまらず、「徹底的な機種整理」からの脱却・方針転換を象徴する機材ともいえる。
機内仕様はプレミアムクラス8席を含む166席で、国際線でも活躍する700型とは異なり国内線専用機としての運用になっている。

「ANA SKY STORY」 イカロス出版, 2009年
「日本のエアライン2008-2009」 イカロス出版, 2008年
「新・旅客機型式シリーズ３ 日本のBoeing 737」 イカロス出版 2008年

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