ANA B737-700 (2005〜) / 700ER (2007〜2016)

B737-700は、アメリカのボーイング社が開発した、130席クラスの小型双発機だ。
現在生産されている600〜900型は「次世代(Next Generation)737」と呼ばれ，これまでのB737シリーズをベースにコクピットやキャビン，主翼，エンジンなど大幅に新設計したシリーズとなっている。
フライバイワイヤの採用こそ見送られたものの機体システムにはB777並みのハイテクが盛り込まれ、ライバルのエアバスA320シリーズにも決して見劣りしない機体に仕上がっている。
新設計の主翼とエンジンで巡航速度も小型機最速クラスにまで引き上げられ、途中から採用されたウィングレットを装着すると5000kmを越える中距離国際線にも楽々で投入できる。

2005年末、それまで長らく400型や500型といった新世代737の独壇場であった日本にも、ついに次世代737の波が訪れた。
「ANAといえばブルー」の常識を覆すような金ピカの塗装でデビューした初号機は、国内線で足慣らしをしたあとすぐにセントレア−台北線で国際線デビューを飾った。
1969年の200型導入以来ANAと縁の深かったB737シリーズではあるが、本機種は当初から国際線を念頭に置いて導入された最初の小型機だった。
翼端にはウィングレットが装着され、機体前方の「プレミアムクラス」は国際線就航時にはビジネスクラスとして使用されるなど、今までとは違う色も十分に出している。
また、2007年には航続距離を伸ばした700ER型がANAのローンチで就航した。
この700ER型はボーイングビジネスジェット(BBJ)を旅客型に転用した機種で、航続距離は最大で1万kmを超える。
機内は「ANAビジネスジェット」として全席がビジネスクラスとプレミアムエコノミーという豪華仕様となっている。
その点を考えれば「エアラインにより運航される乗り合いBBJ」といった方が適当かもしれない。

「ANA SKY STORY」 イカロス出版, 2009年
「日本のエアライン2008-2009」 イカロス出版, 2008年
「新・旅客機型式シリーズ3 日本のBoeing 737」 イカロス出版 2008年

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