B737-500は、アメリカのボーイング社が開発した小型双発機B737シリーズの第2世代にあたるモデルである。
ボーイングは、ライバルであるエアバスのA320やマクドネルダグラスのMD-80に対抗するため、B737を大幅に改良して「新世代モデル」の300〜500型を開発した。
エンジンを新開発のCFM56に変更して騒音を低減し、コクピットもハイテク化されたグラスコクピットになっている。
胴体は200型からストレッチせず、新世代737で最小モデルとなる120席クラスの機材だ。
小型で機体重量が軽い分パワーウェイトレシオに優れ、B737シリーズでも飛び抜けた離着陸性能を誇る。
国内の機材では採用されていないが、燃料タンクをフルに使うと5000kmを超える航続性能を持ち、海外ではウィングレットを取り付けた例もある。
日本では、1995年からエアーニッポンがB737-200の後継として同じ126席仕様で16機を導入した。
低騒音と短距離離着陸の性能を生かして、YS-11路線のジェット化にも貢献している。 現在では、B737の生産は「新世代モデル」から「次世代モデル」の737-600〜900に移行している。
そのため、エアーニッポンでは16機の自社導入が終わった後もリースにより機材を増強し、最盛期は25機体制で運航していた。
これら9機のリース機(350番台)はオーディオシステムを搭載しないほか、一部に座席数の多い機体があるなど違いがある。
現在は運航がANAウイングス(AKX)に移管され、B737-700/800やQ400とともにANAグループローカル線の主力になっている。
後継機となるMRJ90の生産が遅れ就航の目処が立たない中、リースしていたエアドゥ(ADO)から5機を呼び戻すなどしてフリート規模を維持していたが経年化が進みB737-800やA321neoに置き換えられている。
BOEING B737-54K (JA 8404) 現行塗装
登録記号 |
型式 |
製造番号 |
登録年月 |
抹消年月 |
座席仕様 |
備考 |
JA 8195 |
B737-54K |
27433/2815 |
1996.09 |
2017.05 |
|
売却 ユニカルアビエーション N679UA 整備保存 |
JA 8196 |
B737-54K |
27966/2824 |
1996.10
2014.03 |
2009.03
2018.05 |
|
2009.03-2014.03 エアドゥにて運航後、復帰
売却 ユニカルアビエーション N680UA 整備保存 |
JA 8404 |
B737-54K |
27381/2708 |
1995.04
2013.01 |
2008.01
2016.08 |
|
2008.01-2013.01 エアドゥにて運航後、復帰
アメリカで整備保存 |
JA 8419 |
B737-54K |
27430/2723 |
1995.07 |
2016.06 |
|
アメリカで整備保存 |
JA 8500 |
B737-54K |
27431/2751 |
1995.09 |
2017.01 |
|
売却 ユニカルアビエーション N569UA 解体 |
JA 8504 |
B737-54K |
27432/2783 |
1996.05
2015.03 |
2008.09
2018.06 |
|
2008.09-2015.03 エアドゥにて運航後、復帰
売却 ユニカルアビエーション N681UA 整備保存 |
JA 8595 |
B737-54K |
28461/2850 |
1997.02
2016.01 |
2008.11
2019.10 |
|
2008.11-2016.01 エアドゥにて運航後、復帰
売却 ユニカルアビエーション N969UA 整備保存 |
JA 8596 |
B737-54K |
28462/2853 |
1997.02 |
2017.10 |
|
アメリカで整備保存 |
JA 300K |
B737-54K |
27434/2872 |
1997.05
2016.01 |
2008.05
2019.08 |
|
2008.05-2016.01 エアドゥにて運航後、復帰
売却 ユニカルアビエーション N966UA 整備保存 |
JA 301K |
B737-54K |
27435/2875 |
1997.05
2014.03 |
2009.09
|
Y126 |
2009.09-2014.03 エアドゥにて運航後、復帰
登録を残したまま地上訓練機として運用中 |
JA 302K |
B737-54K |
28990/3002 |
1998.03 |
2019.09 |
|
売却 ユニカルアビエーション N967UA 整備保存 |
JA 303K |
B737-54K |
28991/3017 |
1998.04 |
2019.02 |
|
売却 ユニカルアビエーション N695UA 整備保存 |
JA 304K |
B737-54K |
28992/3030 |
1998.04 |
2018.10 |
|
売却 ユニカルアビエーション N678UA 整備保存 |
JA 305K |
B737-54K |
28993/3075 |
1998.10
2014.12 |
2011.03
|
Y126 |
2011.03-2014.12 エアドゥにて運航後、復帰 |
JA 306K |
B737-54K |
29794/3109 |
1999.05 |
|
Y126 |
|
JA 307K |
B737-54K |
29795/3116 |
1999.07 |
|
Y126 |
製造最終号機 |
JA 351K |
B737-5Y0 |
25189/2240 |
2000.06 |
2011.03 |
|
購入 リオサル PT-SLV 1992年製造
フランスで部品取り解体 |
JA 352K |
B737-5Y0 |
26097/2534 |
2000.08 |
2012.09 |
|
購入 リオサル PT-SLP 1993年製造
アメリカで部品取り解体 |
JA 353K |
B737-5Y0 |
26104/2552 |
2001.03 |
2014.01 |
|
購入 リオサル PT-SLS 1993年製造
アメリカで整備保存 |
JA 354K |
B737-5Y0 |
26105/2553 |
2001.02 |
2013.07 |
|
購入 リオサル PT-SLT 1993年製造 アメリカで部品取り解体 |
JA 355K |
B737-5L9 |
28129/2823 |
2001.06 |
2012.02 |
|
購入 マースク航空 OY-APC 1996年製造
アメリカで部品取り解体 |
JA 356K |
B737-5L9 |
28083/2784 |
2001.10 |
2019.09 |
|
購入 マースク航空 OY-APA 1996年製造
売却 ユニカルアビエーション N968UA 整備保存 |
JA 357K |
B737-5L9 |
28131/2828 |
2002.02 |
2019.01 |
|
購入 マースク航空 OY-APG 1996年製造
売却 ユニカルアビエーション N694UA 整備保存 |
JA 358K |
B737-5L9 |
28130/2825 |
2002.04 |
2018.10 |
|
購入 マースク航空 OY-APD 1996年製造
売却 ユニカルアビエーション N692UA 整備保存 |
JA 359K |
B737-5L9 |
28128/2817 |
2002.05 |
2018.12 |
|
購入 マースク航空 OY-MAF 1996年製造
売却 ユニカルアビエーション N693UA 整備保存 |
|
B737-500 |
全長 |
31.0 m |
全幅 |
28.9 m |
全高 |
11.1 m |
巡航速度 |
810 km/h |
航続距離 |
2,000 km |
最大離陸重量 |
53.0 t |
エンジン |
CFMI CFM56-3C1 9,070 kg ×2 |
CFMI CFM56-3B1 9,070 kg ×2 |
座席数 |
Y126 |
Y133 |
BOEING B737-54K (JA 8419) エアーニッポン
Part 1 (JA 8404, 8419, 8500, 8504)
Part 2 (JA 8195, 8196, 8595, 8596)
Part 3 (JA 300K, 301K, 302K, 303K)
Part 4 (JA 304K, 305K, 306K, 307K)
Part 5 (JA 351K, 352K, 353K)
Part 6 (JA 354K, 355K, 356K)
Part 7 (JA 357K, 358K, 359K)
「ANA SKY STORY」 イカロス出版, 2009年
「日本のエアライン2008-2009」 イカロス出版, 2008年
「新・旅客機型式シリーズ3 日本のBoeing 737」 イカロス出版 2008年
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