B747-8Fはアメリカを代表する航空機メーカー、ボーイングが開発した大型貨物機である。
1980年代後半に開発されたボーイングB747-400を改良して大型化するとともに、B777以降の機種で採用されたテクノロジーをフィードバックしている。
エンジンはB787に搭載されたゼネラルエレクトリックGEnxが採用され、エンジンカウルの後部が波形になっている。
旅客型のB747-8Iと貨物型のB747-8Fが同時にローンチされたが、旅客型は自社のB777-300ERに押され受注の大半は貨物型である。
全長は旅客機で世界最長となる76.3mに達し、貨物機としてもAn-225に次ぐロングボディを誇る。
レイクドウィングチップの装着により全幅も65mを超えたため、空港によってはA380やAn-124/225と同様に使用可能な誘導路やスポットが限定される場合もある。
貨物型はB747クラシックから一貫して長尺貨物の搭載に用いられる機首部分のノーズカーゴドアを装備し、ライバルのA380Fに対するアドバンテージとして貨物航空会社には広く好評である。
主力機材をB747-200FからB747-400Fへ急速にシフトさせていた日本貨物航空(NCA)では、2005年に次期主力機として本機種を発注しローンチカスタマーに名を連ねた。
B747-400Fとの高い共通性を持ちながら、少ない燃料で多くの貨物を運べる本機種は事業戦略の上でうってつけの機材だった。
2012年7月、納入1番機としてJA13KZがデリバリーされ、赤のウェーブラインを入れた新塗装で就航した。
2014年末現在8機が運航されており、既存のB747-400Fは入れ替わりで売却が進んでいる。
BOEING B747-8KZF (JA 11KZ) 旧塗装
登録記号 |
型式 |
製造番号 |
登録年月 |
抹消年月 |
備考 |
JA 11KZ |
B747-8KZF |
36136/1421 |
2013.10 |
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JA 12KZ |
B747-8KZF |
36137/1422 |
2012.12 |
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JA 13KZ |
B747-8KZF |
36138/1431 |
2012.07 |
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JA 14KZ |
B747-8KZF |
37394/1469 |
2013.11 |
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JA 15KZ |
B747-8KZF |
36139/1479 |
2013.12 |
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JA 16KZ |
B747-8KZF |
37393/1485 |
2014.11 |
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JA 17KZ |
B747-8KZF |
36140/1487 |
2014.12 |
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JA 18KZ |
B747-8KZF |
36141/1489 |
2014.10 |
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B747-8F |
全長 |
76.3 m |
全幅 |
68.5 m |
全高 |
19.4 m |
巡航速度 |
910 km/h |
航続距離 |
8,185 km |
最大離陸重量 |
447.7 t |
エンジン |
GE GEnx-2B67 30,160 kg ×4 |
最大搭載量 |
133.0 t |
「日本のエアライン2013-2014」 イカロス出版, 2013年
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