B737-800は、ボーイング史上空前のベストセラーとなっている小型双発機B737シリーズの中心となる機種である。
現在生産されている600〜900型は「次世代(Next Generation)737」と呼ばれ,これまでのB737シリーズをベースにコクピットやキャビン,主翼,エンジンなど大幅に新設計したシリーズとなっている。
800型はその中で大きい方から2番目にあたるモデルで、キャパシティはB737-400の後継にあたる170席クラス。
これまでに販売された次世代737の半分以上を本機種が占めることからも、いかに世界中のエアラインで人気機種となっているかが分かる。
翼端のブレンディッドウィングレットはオプションであるが、現在では大半のエアラインが納入時もしくは後付けで採用しており「次世代737のトレードマーク」となりつつある。
2012年に中国の大手LCCである春秋航空が中心となって「春秋航空日本」が設立され、国内LCC市場へ参入することとなった。
春秋航空の本体はA320を採用しているが、日本での乗務や整備などに関わる人材確保の観点から本機種を選定して独自運航となる。
一番機は2013年7月に到着して乗員訓練など就航準備を進め、2014年8月に成田空港から3路線で初就航した。
機体デザインも本体とは異なり、コーポレートカラーであるグリーンを3色のグラデーションで塗り分け、ワンポイントに桜をあしらっている。
一時期は整備面で課題を抱えて機材稼働率も伸びず厳しい状態にあったが、JALから運航・整備の支援を受けて現在は6機がほぼフル運用状態にある。
2019年に日本法人独自のブランド刷新として「スプリング」を全面に打ち出し、機体塗装もマイナーチェンジした。
運航機材のB737-800は製造が終了したため、今後の機材増強としてJALからの移管、海外からの中古機購入、新機材選定と方針が注目される。
BOEING B737-8AL/W (JA 06GR) 現行塗装
登録記号 |
型式 |
製造番号 |
登録年月 |
抹消年月 |
座席仕様 |
備考 |
JA 01GR |
B737-81DW |
39429/4413 |
2013.07 |
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Y189 |
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JA 02GR |
B737-86NW |
41256/4714 |
2013.12 |
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Y189 |
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JA 03GR |
B737-86NW |
41272/4819 |
2014.03 |
|
Y189 |
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JA 04GR |
B737-8AL/W |
61776/6223 |
2017.01 |
|
Y189 |
|
JA 05GR |
B737-8AL/W |
61783/6436 |
2017.06 |
|
Y189 |
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JA 06GR |
B737-8AL/W |
61798/6453 |
2017.06 |
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Y189 |
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B737-800 |
全長 |
39.4 m |
全幅 |
35.8 m |
全高 |
12.5 m |
巡航速度 |
850 km/h |
航続距離 |
5,660 km |
最大離陸重量 |
74.2 t |
エンジン |
CFMI CFM56-7B26E
11,930 kg ×2 |
座席数 |
Y189 |
BOEING B737-81D/W (JA 01GR) 旧塗装
「日本のエアライン2014-2015」 イカロス出版, 2014年
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