Rainbow Island

BOEING B737-700 / 700ER / BBJ

ジェット旅客機として世界一のベストセラーを走り続ける、ボーイングの双発小型機B737。
B737は1967年の初飛行以来、時代の要求に対応して二度のフルモデルチェンジを重ねて
40年以上にわたって生産が続けられている。

「新世代737」と呼ばれるB737-300〜500(それぞれ別記事で解説)で大成功を収めたボーイングは、
数々のハイテクを引っさげたライバルのA320ファミリーに対抗すべく
1991年に「次世代737」の開発をスタートした。
次世代737は、110席クラスのB737-600、130席クラスのB737-700、
170席クラスのB737-800という三兄弟で生まれ、のちに190席クラスのB737-900が加わった。

B737-700は次世代737で最初に空を舞った機種で、実質的にB737-300のフルモデルチェンジである。
サウスウエスト航空から1993年に発注を受け、1997年に初号機が引き渡された。
空力改善により全長が20cm伸びているが、B737-300とはキャビン長や非常口配置が同一となり、
導入にあたっては共通性が大きなメリットとなった。

エンジンは新世代737で素晴らしい実績を上げたCFM56の大幅改良型を搭載し、
コクピットやキャビンも一新されライバルのA320に負けない新技術が盛り込まれた。
しかしながら地方空港での整備性などの観点からフライバイワイヤの導入は見送られ、
機械式の操縦システムが残されているのがA320との大きな違いとなっている。

B737-700の胴体にB737-800のエンジン、主翼と着陸装置を組み合わせた
ビジネス機タイプのBBJも派生型として誕生した。
BBJではブレンデッドウィングレットが標準装備され、燃費削減と航続距離延長に貢献している。
このウィングレットは非常に好評で、通常の旅客型でも後付けや新規製造時のオプション装備として
取り付けが進められ、現在では大半の機体が装備するようになった。
また、BBJを旅客型に転用したB737-700ERも2006年に全日空の発注でローンチした。
ERの名前が示す通りの長距離性能を遺憾なく発揮しているが、
全席アッパークラスで運航されているために今は「エアラインが飛ばすBBJ」とも言える機種だ。


中国国際航空 BOEING B737-79L (B-2612) @小牧空港 2004.09.03
航続距離は6000kmを超え、国内線や近距離国際線はもとより中距離に国際線でも活躍する。


上海航空 BOEING B737-7Q8 (B-2632) @関西空港 2005.08.22
130席クラスのキャパシティで、ピーク期の臨時増便にも重宝する機種だ。

全長 33.6 m
全幅 35.8 m
全高 12.5 m
巡航速度 873 km/h
航続距離 6,030 km
最大座席数 148

参考文献
青木謙知,「旅客機年鑑2008-2009」,イカロス出版,2008年
Airliners.net - Aircraft Data


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